付加年金に加入

先日付加年金に加入手続きを実施しました。年金関係はめんどくさがって放置していたら、iDeCoの移換期限が迫り、移換手続きするところでAiueotipsさんに付加年金のリプ貰いました。

社労士持ちでありながら付加年金のこと忘れていたの恥ずかしい(泣)そう、付加年金はかなりお得な制度なのですよ。簡単に説明していきます。

付加年金とは

第一号被保険者・任意加入被保険者が国民年金保険料に付加保険料をプラスして納付することで、将来老齢基礎年金に上乗せして支給される年金です。

付加年金は1号or任意加入者のみ加入できますので、2号(厚生年金適用事業所に勤務しているサラリーマン、OL等)・3号(2号に扶養されている配偶者)は、付加年金に加入することはできません。ということで殆どの方はあまり関係ない記事になるかもしれませんが、今後FIRE?等で1号になる可能性もありますから、その時のためのノウハウとして知っておいて損はありません。

付加年金額

付加年金の計算式は滅茶苦茶シンプルで以下の通りです。

 200円×付加保険料納付月数

例えば10年間付加年金保険料を支払ったとしましょう。その場合、付加保険料納付月数は120カ月になりますので、付加年金額は

 200×120=24,000円

というわけです。これが老齢基礎年金(2021/6/5時点で65歳以上に支給)に上乗せされます。「年金に上乗せ」ですから毎年もらえる額が24,000円増えるということになります。

付加年金保険料

付加年金は保険料もシンプルで月額400円です。また国民年金保険料と同じく社会保険料として所得から全額控除できます

付加年金がどのくらい得か

皆さんここまで聞いて付加年金が滅茶苦茶お得な制度ということがわかりますか?

付加年金は400円払えば老齢基礎年金が200円増えるという制度なんです。

2年間、老齢基礎年金を受給すればそれで既に元が取れるという計算。日本人の平均寿命は調べたところ、2019年時点で男性81.41歳、女性87.45歳です。少なく見積もって平均81歳まで生きるとして65歳以降16年間、年金を受け取ることになりますから、現時点では平均とっても納付額の8倍以上の額の年金上乗せを受取れます。

国民年金はどうでしょう。執筆時点で国民年金保険料は月額16,610円。老齢年金は満額で780,900円ですから、保険料納付済月数あたりの老齢基礎年金の増額分は

780,900円 / 480か月 = 1627円

になります。つまり元取るためには10年以上受給が必要ですから、仮に81歳まで生きるとしたら16年で1.6倍受け取れます。

以上のことから、付加年金の方が圧倒的に利回りが良いことがわかります。

付加年金は上乗せの制度

付加年金は老齢基礎年金の上乗せの制度です。基礎部分の国民年金保険料を払わずに付加年金保険料だけ払って積立てることはできません

請求方法もセットになり、合算額での請求となります。従って国民年金保険料と付加年金保険料の支払い方法(現金、口座振替、クレジット等)を使い分けることも出来ません

付加年金の加入月

国民年金については日本国内居住者であれば、20歳になると自動で加入となり、未納や学生納付特例を受けたとしても遡及して納付することが出来ます。

対して付加年金は手続きを行った月から加入となります。遡及しての加入は出来ませんので注意ですね。

国民年金の優位性

付加年金は額だけみると老齢基礎年金よりお得に見えますが、付加年金は他に劣る点がいくつかあります。

物価スライド

これは知らない方も多いかもしれませんが、老齢基礎年金は物価スライド措置があります。例えばインフレにより将来物価が2倍になったら、老齢基礎年金は2倍貰えます。もちろんマクロ経済スライドにより調整(恐らく減額)はあるので、将来物価2倍だから年金も2倍とはいかないと思いますが、物価に連動することについては安心感があります。

対して付加年金に物価スライドはありません。いくらインフレしようが、増額は納付付き1か月に対して200円だけです。デフレになればなるほど付加年金の勝利ということですが、私が65歳になる頃今より物価が低いということはないと思います。(知らんけどw)

老齢年金以外の年金

国民年金保険料を納めることで、老齢基礎年金だけでなく一定の条件の該当すれば障害基礎年金、遺族基礎年金も受給できます。

もちろんこれらの年金は万人が貰えるものではありませんが、窮地に陥った人の生活を支える給付になりますので無視できません。付加年金はいくら保険料を納付しても老齢基礎年金の上乗せとしてしか貰えません。

他制度への影響

国民年金基金に加入している方は付加年金に加入することはできません。

確定拠出年金に加入する方が付加年金に加入する場合は、確定拠出年金の掛け金を67,000円以内に設定する必要があります。これは付加年金、確定拠出年金を合わせて68,000円が上限、かつ確定拠出年金が1000円単位で掛け金を設定するという制約があるためです。

FAQ

その他役所で気になる点いくつか情報収集しました。

国民年金保険料を既に前納している場合の付加年金保険料の納付方法

国民年金の前納は年度始まりに期日があり、期日を過ぎると前納できません。期日前であれば、国民年金を前納する場合、付加年金もセットで前納支払いとなります。もし既に前納済の場合(例えば現時点で2021年度の国民年金を年払い済で、2021年度半ばに付加年金に加入した場合)は、国民年金の前納期間が終わるまでは納付書による月額払いとなります(国民年金の前納期間が終わるまでは付加年金の年払い、2年払い不可)。

付加年金保険料のクレジット支払い

可能だが、国民年金とセット。国民年金と付加年金を別のクレジットで決済することは不可。また国民年金は現金納付で付加年金だけクレジット払いというのも不可。

同世帯の家族分の付加年金加入

第1号被保険者であれば加入可能。付加年金保険料は世帯主が納付出来、世帯主が納付した場合、世帯主の社会保険料として控除することが可能。

家族分の付加年金を世帯主が納付する手続きする場合、家族の委任状は不要。

さいごに

付加年金は遡及して加入できません。僕みたいに退職後だらだらしすぎて4か月以上経過してから加入とか間抜けなことをしないようにしてね( ノД`)シクシク…

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ABOUTこの記事をかいた人

30代某大手IT企業サラリーマン。 20代で社会保険労務士取得。妻娘の3人家族。爆益をあげているハイリスカー達を後目に、リスクを嫌い小銭を稼ぐ孤高の戦士。 2017年2月より株をスタートし、着実に収益確保。過去実施してきた財テクも含め情報発信していきます。